
噛み合わせ検査
噛み合わせ検査
上下の歯の接触の仕方を咬み合わせといいます。正しい咬み合わせは上下の歯の力を分散しますが、この咬み合わせが悪くなると、咬む力が傾いた歯などに負担をかけてしまい、さらには様々なお口のケア、全身にも問題が出てきます。
咬み合わせが悪くなる原因はいくつか考えられます。主なものは、
いずれの場合も、長い時間をかけて歯が動き、咬み合わせが悪くなっていきます。すぐに症状が出るわけではないので、不調の原因が咬み合わせだと気づかない場合も多いのです。
良い咬合とは、左右の顎関節のずれがなく、正しい顎の位置で奥歯も前歯もバランスよく咬める状態にあることです。
口を閉じたときに、「左右の奥歯が均等に当たる」「下の前歯が上前歯の裏側に軽く当たる」ことが理想的だと言われています。
※咬合性外傷とは,咬み合わせの不調和が原因で歯や歯の回りの組織がダメージを負ってしまう状態のこと。
咬合とひとことで言っても、現在世界中で様々な咬合理論が唱えられており、約95%の人には何らかの不正咬合(咬み合わせのずれ)を有しており,理想的な咬合を有している方が少ないという報告もあります。つまり、咬み合わせ(咬合)は皆様それぞれ違うということです。
皆様の咬合が何をもって良い、悪いと判断するのかがとても重要となってきます。
そのためには、皆様の咬み合わせ(咬合)が現在どのような状態なのかを診査する必要があります。
①生理的咬合
一般的に正常咬合と称されます。下顎の動きのバランスと生理的機能の調和がとれている咬合状態です。
②非生理的咬合
下顎の動きのバランスと生理的機能の調和が乱れ,咬合異常による病的変化や症状が存在する咬合状態です。
③生理的咬合と非生理的咬合の移行型
生理的咬合と非生理的咬合の境界に位置するような状態です。普段は問題を感じないが,歯科治療による変化や歯ぎしりなどによって問題が加わったり,体調の低下や精神的ストレスなどによって適応力が低下したりした場合には不快症状が生じます。
④治療咬合
咬合治療によって下顎の動きのバランスと生理的機能の調和を回復した咬合状態です。理想咬合とは同じ意味ではないものの,快適に咬めると感じることのできる許容範囲に収めているので順応することができ,不快症状は現れません。
健全な咬み合わせであれば,硬い食べ物も容易に咬み砕くことができます。歯と歯が咬み合うことで食物を粉砕できることには,力を発揮するための筋肉と顎関節が連動することが不可欠です。咬むということはしっかりと栄養を摂取して健康でいていただくために必要なことです。しかし,この力は時に適正な荷重をこえてしまうことがあります。この持続的なストレスによってお口の中の調和が乱れ,組織が破壊される可能性がある病的状態を改善に導きます。この治療は上下の歯の当たり方(接触関係)だけでなく顎の機能・形態・動き方を把握することから始まります。当院では,「かめる」喜びからお身体の健康に寄り添うことを理念に,咬み合わせ治療は,口腔の一部,そしてお身体の一部を担うものであると考えております。
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